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豊田 雅士 (トヨダ マサシ)

  • 心血管老化再生医学研究 研究副部長
Last Updated :2025/06/11

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研究キーワード

  • 発生生物学   幹細胞生物学   細胞生物学   糖鎖生物学   血管生物学   

研究分野

  • ライフサイエンス / 動物生理化学、生理学、行動学 / 血管 老化
  • ライフサイエンス / 心臓血管外科学 / 心血管系疾患 糖鎖

研究活動情報

論文

MISC

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2023年04月 -2027年03月 
    代表者 : 安樂 真樹; 磯山 隆; 藤原 正親; 小野 稔; 豊田 雅士
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年07月 -2023年03月 
    代表者 : 豊田 雅士; 松田 明生
     
    不定愁訴(明らかな身体的原因が認められないにも関わらず、頭痛・動悸・疲労感など多岐にわたる自覚症状をもつ状態)がどのような機序で起こるかは未だ不明である。近年SARS-CoV-2感染に伴う後遺症(Long COVID)やワクチン接種に伴う後遺症に不定愁訴に類似した症状が認められる実態が明らかになりつつある。このことは、後遺症のさまざまな症状がウイルス感染等による血管・組織へのダメージが起因となって起こっていることを示唆しており、不定愁訴の分子機序解明への糸口となると考えられる。 そこで本課題では、不定愁訴は血管機能の一時的もしくは慢性的な低下状態によって引き起こされていると考え、その分子機序を探求している。本年度は、in vivoでは組織機能に影響する血管ダメージとはどういった変化がもたらされているかを、ウイルス感染などの重症化リスクの1つである「加齢」を指標として調べた。その結果、血管構造の乱れとともに、その周辺の細胞構造の変化が認められた。血管の変化が周辺細胞の機能へ影響を及ぼしていることが示唆され、その詳細を明らかにすべく検討を進めている。 また本課題では、血管ダメージによって不定愁訴が起こることを前提として、創薬に向けた検討を行っている。血管炎を抑制するスクリーニングによって得られた複数の物質による血管ダメージが引き起こす炎症抑制効果の濃度依存性や、内皮細胞の炎症による細胞内代謝変化が抑制されていることが確認できた。細胞レベルでの効果をさらに個体レベルで検証すべく準備を進めている。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2015年04月 -2020年03月 
    代表者 : 梅澤 明弘; 豊田 雅士; 中井 謙太; 秦 順一
     
    本研究では、奇形腫の病理組織像に対して機械学習解析を行い、そのデータを基盤として、多能性幹細胞のクリティカルエピゲノムを同定した。奇形腫形成の過程や、細胞間、移植部位それぞれの相互作用を始め、奇形腫を構成する自然法則を明らかにし、多能性幹細胞による奇形腫がどのように創成されているかを構成的アプローチによって有機的なシステムとして解明を試みた。構成的システム病理学は、細胞、器官、多細胞体などを創成する仕組みや原理を解明するところに特徴がある。現在主流の要素還元的アプローチだけでは困難な、細胞や遺伝子の仕組みの解明が可能となった。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2014年04月 -2017年03月 
    代表者 : 千葉 由美; 佐々木 紀彦; 板倉 陽子; 中島 理恵; 豊田 雅士; 石上 友章; 峯岸 慎太郎
     
    高齢者の心疾患は死因の最上位にあり、重症化することで治療の選択肢が限られる。この解決のための一手段が幹細胞移植による心筋再生による治療法の確立であるといえる。そこで本研究では、この課題に取り組むための疾患モデル動物を作製し、評価することで、ヒトの心疾患病態での幹細胞移植の安全性・有効性の適切性につなげていくことを目指している。これまで、若齢、老齢マウスに心筋梗塞を作製し、超音波評価などによる評価系をほぼ確立した。一方で、心筋梗塞部位への幹細胞移植のソースとしての幹細胞の樹立・培養に関しては単離、培養ともに順調に開始し、問題なく進めている。今後は疾患モデルへの移植を進めていく。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2013年04月 -2016年03月 
    代表者 : 豊田 雅士; 佐々木 紀彦; 板倉 陽子
     
    糖鎖は細胞間相互作用に重要な役割を果たし、細胞が存在する周囲環境を反映していると考えられる。臓器を支える幹細胞、線維芽細胞、血管内皮細胞において、老化に伴う細胞膜上の糖鎖動態を検討した。線維芽細胞では、由来する個体年齢によらず老化に伴い一定の糖タンパク質上の糖鎖構造が一定のプロファイルを取ることがわかった。この踏査構造変化は間葉系幹細胞にも認められることが示された。また血管内皮細胞では、老化に伴い細胞膜上の糖脂質ガングリオシドGM1の発現が亢進し、インスリン抵抗性をもたらすことがわかった。臓器の老化でそれを構成する細胞に機能的な影響を及ぼしていることが示唆された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2012年04月 -2016年03月 
    代表者 : 濱崎 考史; 新宅 治夫; 梅澤 明弘; 豊田 雅士
     
    小児神経伝達物質病は、シナップスでの神経伝達物質の異常によって起こる遺伝性疾患群である。当教室が中心として行ってきた全国疫学調査により、臨床症状および臨床検査所見が明らかとなってきた。従来の血液検査、髄液検査等では、神経症状の病態を説明できない症例も存在している。また、個々に希少疾患であるため、体系的な治療法の開発手段は存在しない。今回、小児神経伝達物質病患者由来iPS細胞を樹立し、神経系細胞へ分化することで、細胞レベルでの病態の解明を目指すた。患者由来iPS細胞からの神経分化誘導を行い、細胞レベルでの機能解析、増殖能、神経突起をリアルタイムで解析し病態を解明する系を確立できた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2010年04月 -2015年03月 
    代表者 : 梅澤 明弘; 黒田 雅彦; 豊田 雅士; 三好 俊一郎
     
    成体内のさまざまな臓器由来の間葉系幹細胞株を確立し、細胞寿命の延長に関わる遺伝子を導入して細胞の増殖能の増加、寿命の延長を検討した。間葉系細胞を効率よく心筋細胞に分化させる因子を網羅的に分析し、その一部としてGrem1が同活性を有していることを発表した。高い心筋分化効率を有する間葉系幹細胞株にのみ強発現している遺伝子をMicroArray法により同定し、CD29high CD34low c-kit+ CD140a+に着目し、細胞の検証を行い間葉系幹細胞から心筋細胞に分化しやすい細胞を選択する方法を確立した。間葉系細胞の傷害心筋へのin vivo移植実験を行い、心筋細胞補充療法の基盤を確立した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2009年04月 -2014年03月 
    代表者 : 阿久津 英憲; 浜谷 敏生; 豊田 雅士; 豊田 雅士; 名取 道也
     
    加齢モデルのES細胞では、Wntシグナル関連遺伝子の発現低下が認められWnt-β-Cateninシグナルの機能低下を見出した。そこで、β-Catenin遺伝子を欠いた胚からES細胞の作製を行った。β-Catenin遺伝子欠損ES細胞樹立に成功し、その分化特性解析から分化多能性が欠落することを見出した。副次的に、β-Catenin遺伝子欠損ES細胞は混合型悪性胚細胞腫瘍の発症機序を説明できる可能性が示唆された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2010年 -2012年 
    代表者 : 阿久津 英憲; 豊田 雅士
     
    ミング因子を突き止める挑戦的研究を行った。受精卵の雄性前核と雌性前核を採取し、網羅的遺伝子発現解析を行い、in silicoに胚の転写開始やクロマチンリモデリングなどに関連する遺伝子を中心にリプログラミングに関わると強く示唆される有力な遺伝子を抽出することができた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2010年 -2012年 
    代表者 : 肥田 直子; 梅澤 明弘; 豊田 雅士
     
    ヒト間葉系幹細胞は再生医療の体性幹細胞リソースとして注目されている。間葉系幹細胞はあらゆる臓器に存在し、由来臓器ごとに特性が全く異なる。本研究では、由来臓器ごとの間葉系幹細胞の特性を同定し、再生医療の目的(主に心臓)に合わせた最適の由来臓器を同定を目的とした。本研究によって、ヒト間葉系幹細胞の細胞培養方法の最適化と標準化がおこなわれる。それにより、再生医療における最大の問題である、臓器再生効率の改善と、世界中の研究者がデータ共有を通して、研究の促進を促す事が出来る。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2010年 -2012年 
    代表者 : 豊田 雅士; 梅澤 明弘; 五條 理志; 板倉 陽子; 上 大介; 三好 俊一郎; 肥田 直子; 井上 麻油
     
    幹細胞移植医療における安全性や有効欧の検証として、前臨床研究としての中大動物実験が求められる。本研究ではヒトで心筋分化能が高いとして期待される羊膜細胞をブタ羊膜から樹立しヒト細胞と比較した。さらにブタの心不全モデルを作製し、そこに細胞を移植し評価した。その結果、ブタ羊膜細胞はヒトと同等な特性を有しており、移植により心機能が改善し、移植した細胞は生着後心筋への分化が認められた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2009年 -2011年 
    代表者 : 川北 敦夫; 梅澤 明弘; 戸山 芳昭; 加藤 達夫; 豊田 雅士
     
    再生治療において細胞、培養担体および成長因子は組織再生のための必須要素である。このうち、培養担体は細胞が生着するための足場であるとともに、形態を維持するための骨格として重要な鍵となっている。生体吸収性材料である合成高分子に、細胞親和性に富むコラーゲンを複合化した培養担体を用いて骨再生治療に対する組織工学的アプローチを行った。特に細胞外マトリックスの代表的な細胞接着タンパクであるファイブロネクチンの持つコラーゲンへの高い結合性に注目しその有用性を明らかにした。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2009年 -2011年 
    代表者 : 梅澤 明弘; 藤本 純一郎; 秦 順一; 豊田 雅士
     
    ヒトES細胞の培養維持はマウスES細胞に比しきわめて困難であることが知られている。一方、胎児性がん細胞(EC細胞)はヒトES細胞やカニクイサルES細胞培養に比べ容易に培養することができる。本研究においてはEC細胞を用いて数多くのヒト細胞株を検定し、ふるい分けを行った。有力な候補細胞株はカニクイサルES細胞により詳細な解析を加え、有用なフィーダー細胞の規格設定を行い、分化指向性に関する検討を行った。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2007年 -2009年 
    代表者 : 豊田 雅士; 秦 順一; 梅澤 明弘
     
    本研究では、受精可能となる卵子の発生から成熟過程について細胞表面糖鎖によるバリデーションを試み、その結果として卵子の成熟度を規定する指標を得ることを目的とした。マウスの加齢変化に伴う卵子形成および成熟過程における周辺環境を含めた組織の糖鎖情報を取得した。それに基づいて卵成熟度に応じた糖鎖構造変化をパネル化した。その結果、卵子成熟に重要な役割を果たしている糖鎖構造があることが示された。また得られた糖鎖構造が、in vitroで安定して良好な卵成熟が起こるかどうかについて検討を行い、鍵となる数種類の候補分子を見いだした。

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