Japan Society for the Promotion of Science:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
Date (from‐to) : 2021/07 -2024/03
Author : 千葉 由美, 佐々木 紀彦(分担)
再生医療は“組織の修復”の概念を包含するが、高齢者でも心臓手術や心筋梗塞後の内科的治療によって機能改善が図られるようになった。術後の開胸部の創傷治癒過程や心筋梗塞後の心筋リモデリング等には、間葉系幹細胞による炎症や免疫の働きが関与しており、炎症には日常生活に不可欠な栄養も影響しているとされる。
循環器系疾患は、特に高齢者が多いが、若年者や高齢者の回復のメカニズムに、栄養や加齢がどのように影響するかを分子生物学の視点から精査し、機能回復・向上を目指した医療・看護支援の実践に寄与する基礎資料を得ることは重要である。
心筋梗塞発症後の効果的な医療提供の実現に向けて、幹細胞の評価を行ったり、生体へ細胞を導入した際の有用性を見出したり、治療につながるメカニズムの解明は重要である。
成果の一部として、すでに単離した新種のマウス骨由来幹細胞の詳細を把握するために分析を進めてきていたが、新たな知見を得ることができた。その成果は、2021年10月に公表された。現在、幹細胞の効果のみならず、その周辺の新たな幹細胞に関連したアプローチが広がっており、さらに本プロジェクトにおける新たな知見を得つつある。今後、さらに研究を進め、新たな知見を得ていきたいと考えている。